七夕




7月6日、
明日は七夕ということで、みんなで短冊を書こうということになったのだが、

「何を書こうかな・・・。」
と、は悩んでいた。

「別になんでもいいんじゃないか?」
と紅蓮が声をかけると、ほれと。異界でみんなに渡しておいておくように言った短冊が握られていた。

「俺と、天空のだ。」

というと、居間に飾ってある笹の葉にと巻きつけた。
何を書いたのだろう?と思い、紅蓮を見ると、

「俺は、無事、昌浩と晴明の魂が転生したのを確認できますようにだな。」
千年の間で、彼らが転生したような兆しがなかった。

だから、いまこうしてに仕えているのかも知れないが。

「とくに、昌浩は、彰子と共にいれているだろうかとかな。晴明は心配要らないんだが」
いろいろあったからな。と身分違いの恋とやらを言っていた。

天空の短冊を見ると、「違えぬ心」と書いてあった。
それは私にいっているんじゃないかってくらい。まじめに書いてあったのだけど。



ふと、後ろのほうで一生懸命考えている神将たちを見る。
宵藍は相変わらず、眉間にしわをよせているようで、書かないのと聞けば
「必要ないだろう。」
というだけだった。


簀子にでると、ふと空を見上げる。
空は雨雲で覆っており、明日の天気が心配される。

「高淤の神は七夕とかも贔屓しないのかな?」
「梅雨時だから、な。高淤神の気まぐれというのもあるだろうが。」

と勾陣がほとんどの神将は書き終えて、短冊を飾ったぞ。ということだけを伝えて、
今日は私が夕食を作るからな。といい、そのまま台所にといってしまった。

「このまま雨になったらどうしようかな。」

と考えていると、太裳が上着をもって現れた。

様。どうぞこれを。お風邪を召されます。」
「うん。ありがとう。」

そういって、上着を受け取ると、さっときて、空を見る。




「神の眷属が短冊を書くなんてきっと前代未聞のことなのでしょうけど。」
「まぁ、一応私も神姫だしね。」

というと、太裳はにこりと微笑んでいった。

「でも、ほかでもない貴女だからこそ。我々は望むことをしてあげたいとおもいます。」
「太裳。」

そろそろ中へ入りましょうという太裳に手を引かれ、私は部屋にと戻った。

笹の葉には、色とりどりの短冊が飾れており、
よく見ると、きちんと13枚(父親含み)飾られているのをみると、宵藍も書いてくれたのだろうと思う。


私はそれににこりと微笑み、自分の短冊にペンで書き込んだ。


「みんなとずっと一緒にいられますように   

と、夜警の時にでも、神酒をもって、貴船の龍神に頼んでみるのもいいかもと思う。
明日晴れにしてくださいと。


書き込んだ短冊を笹の葉に巻きつけ、勾陣の手伝いでもしようかなと台所にと私は向かった。



おまけ



『青龍がから離れますように(涙の跡つき) 昌賢』

『違えぬ心 天空』

『昌浩と晴明の魂が転生したのを確認できますように 騰蛇』

『お転婆娘が大人しくなりますように 白虎』

『風読みが得意になれますように 太陰』

『平和になりますように(主に太陰から逃れますように) 玄武』

『ずっと天貴の傍に 朱雀』

『皆が元気ですごせますように 天一』

『平和 六合』

様が一年間無事でいられますよう 天后』

『皆が仲良く居られますように 太裳』

『騰蛇の馬鹿が治りますように 勾陣』

『明日が晴れるように 青龍』

『みんなとずっと一緒にいられますように 

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