7.未来は変わる
また新しい朝がやってくる。
気分を新しくさせる朝。
でもその朝が私にとって、とても驚きに満ちた日になるとは思わなかった。
「・・・起きろ。」
「ん・・・おはよう・・・宵藍」
のそのそと上半身を起こし、ぼーとする。
障子を開ける宵藍。
日は差し込み、部屋の中は明るさを増した。
「んー・・・え・・・」
私は、自分の体に異変を感じた。
「どうした?」
両手をじっと見つめている私を不思議そうに宵藍がみている。
「神気が・・・・抜けている。」
いままで。つかいすぎてなくなることはあった。
けどここ最近は何もしていないはずだと思う。
「神気・・?・・・・・・確かに・・・月の属性をお前から感じられない。」
きちんと確認しないとわからないのは
この部屋には月の属性が満ちていたから。
でも肝心の核となる私の体から神気がなくなっていた。
霊力を元にするから調伏には、まったく影響がない。
けれど、このままでは女神の神殿へはいけない。
「ま・・・すぐ戻るよね・・?・・・天后、着替えお願いできる?」
≪かしこまりました。≫
隠形していた天后が姿を現す。
「で、青龍。様のお着替えを見るつもりなのかしら?」
「なっ・・・!」
そのままあわてて出て行く宵藍。
「ふふ。宵藍をからかって遊んでるわね。」
「青龍だけの様ではありませんから。主を独り占めされるのは、少々やけます。」
といいにこりと微笑む天后。
本当
神将たちは私が不安になる必要のないくらい私を思ってくれてるのに。
少しでも疑った私がとても・・・悲しい。
「それにしても、月の属性の神気がなくなるなんて不思議ですね。朔の日でもありませんし。」
月がなくなる夜。
月の力が弱くなる。
「あとで、高淤の神にでもきいてみるよ。今日の朝食は?」
「ふふ。驚かれないでくださいね。太陰です。」
それはまた。個性的な味になること間違いない。
「でも、六合がついてましたから。大丈夫だとおもいますよ。」
昔すごくしょっぱいおにぎりを食べた。
でも太陰は頑張ってつくったから。私は全部食べたんだっけ。
「昌浩やおじい様がいらっしゃるから、はりきっているのかもしれないわね。」
「そうですね。それと・・・あの、先日様が落ち込まれていたので元気になるように・・と」
私のためにでもあったらしい。
本当にいい家族だと思う。
台所に向かうと
「キャー!!!」
「落ち着け太陰!それ以上やったら!」
「まったく。」
太陰が作ったなべに火がついたらしい。
みんな笑いながら見ている。
「おはようございます。」
「おぉ。おはよう。」
「おはよう。」
初代、二代目、そして三代目の神将の主がそろう。
神将たちは、とても浮かれていた。
しかし、これからあんなことが怒るなんて誰もおもいもしなかった。