7.暑苦しい人たち
異界にと移動をした神将と。
どうやら、異界にいれば、すむところは問題なさそうだ。
「ん・・・・」
「おきなさーーーーーーーい!!!」
太陰の大きな声が異界に響く。
隣で玄武が耳を手でふさいでいる。
「あ・・れ?太陰?」
「あれ?じゃないわよ!なにいきなり倒れてるのよ!まったくもう!」
ビシッとに向けて指をさす太陰。
「あれ?みんなどうしたの?」
神将たちが、心配そうに私を取り囲んでいた。
「まったく。心配させるな。」
といい、宵藍が、きつく抱きしめた。
どうやら、宵藍の腕の中で寝ていたらしい。
「どうしたの?」
「・・・・が寝込んで、2日たった。」
六合が答える。
「二日!?」
びっくりして、おきようとするが、宵藍の腕の中にいるので、それもできなかった。
「あぁ、二日間。青龍の腕の中だ。」
「え?!、ごめん宵藍。」
二日もずっと支えていたら大変だろう。
というよりも、この周りの神将たちの顔つきがだんだんと、からかいの表情になってきている気がする。
「それにしても、異界にいるはずなのに、やけに暑くてたまらんな。」
「主に温度をあげているのはこいつらだろう。」
と笑いながら、紅蓮と勾陣がいう。
「むー。朱雀と天一より暑くないもん。」
「我は比べる基準が間違っているような気がする。」
年がら年中、ベタベタイチャイチャの朱雀らと比べるのはいささか問題があったようだ。
「二日・・・はぁ。きっと霄太師がうるさいだろうね。」
「あぁ、まるで晴明をみているようだ。狸爺のところがそっくりだ。」
紅蓮がはぁとため息をつく。
「。一度紅家にいけということだ。そこの邵可というものに会えといっていた。」
「妖異については、白虎らが調べている。」
この二日の間に、調べていてくれているようだ。
「それじゃ、紅家に行きましょうか。白虎、朱雀、天一、天后、太裳、天空は異界で待機していて。」
「承知した」
翁がいうと神将たちはうなづく。
しかし、いい加減。宵藍の腕の中から出たいのだが。
「宵藍・・・」
「・・・・・・・・・わかった。」
そっと、腕の力を弱めると、の頭を優しくなでる。
「青龍よ。我らのいないところでそういうことをしてくれないか。」
「見ているほうが耐えられんな。」
と神将たちは、笑いながらいうのだった。どうやら、神将たちは私をからかうのが楽しくて仕方がないらしい。
-なーんだ。もこっちにきてるんだぁ。-
-私を殺したちゃん。このうらみ。必ず晴らしてあげる。-
幸せなひと時にまに、怪しい影が、動き出していた。
もう、手の届かないところに、間に合わないところに。
その者は、黒い笑みを浮かべていた。