11.誕生日会は驚きとともに
紅家につくと、天后が、異界へきていただけませんか?とだけいい。
異界へと下がってしまった。
私はなにかあるのかな。と思い、異界へといった。
異界には、天空がいて、酒を飲んでいた。
その脇で太裳がお酌していた。
「よ、たまにはこの爺と飲んでくれんかの。」
「天空。私未成年よ?」
苦笑すると、横で太裳がジュースもございますよ。といったので、そちらをもらうことにした。
「それにしても。異界で妖異散策しているほかの神将が紅家にいるみたいだけど・・・?」
「妖異については居場所は突き止めたと白虎がいっておったのだが聞いておらんかったのか?」
と天空が語ると、そういえば、と天后が口を開く。
「様にご報告する前に太陰が何かをやらかしてそれのお説教にはいったと覚えております。」
太陰・・・、なにをやらかしたの?
とまぁ、お転婆娘は異界でも大活躍?のようで。
考えていると、太裳がコップにジュースを注いでくれた。
「様、どうぞ。」
「ありがとう太裳。」
とコップを受け取ると、一口、含んでみる。
美味しい。ぶどうジュースのようだ。
と太裳がにっこりと微笑むと話を切り出す。
「異界へときてからいろいろとおありでしょう。少しでもあちらと同じここで休養を取れれば。と考えまして。」
「それで、ここに呼んでくれたんだ。」
と思った以上に気を使わせていたようだ。
「えぇ。それに青龍にばかり主をとられたくないですし。」
「それはそうだの。いくら青龍と言えど、我らの主はだからの」
と天后と天空が言い出し、太裳がさらに爆弾発言を落とす。
「えぇ青龍に飽きましたらどうぞ私と。」
「え・・・。あの太裳?」
「まぁ。そのときは、太裳だけでなく騰蛇も六合も黙ってはないでしょうが。家族愛といえどいつ恋愛に転じるかわかりかねます。」
天后がさらにいって天空は笑っているだけだ、
そのときに気づいた。あ。からかわれてるんだな。と。
すると、異界に勾陣がきた。
「天空、天后、太裳。準備は整った。」
「勾陣?準備って?」
「まぁ行けばわかるさ。今日は、異界は無人になる。」
首をかしげるをただ神将たちは笑っているだけだった。
紅家に戻ると、そこにはたくさんのご馳走と人がいた。
十二神将勢ぞろい、秀麗さんと藍将軍、李侍郎に、静蘭。邵可さん。霄太師と勢ぞろいだ。
「さんお誕生日おめでとうございます。」
と秀麗さんがいったときに気づいた。
今日だったのか・・・と。
どうりで、神将たちがこちらに勢ぞろいするはずだ。
毎年神将たちがそろうのはこの日だけだから。
いや、晴明様や昌浩様の命日もか。
「殿。主役は君なんだから座った座った。」
「貴様、なれなれしくに触るな。」
とまた喧嘩をし始める人たちをみて、
騰蛇が落ちつけ青龍と、なだめている。
「みんなありがとう。びっくりしたよ。」
18になったこの夏。意識するのは、あちらでまっている父親のこと。
一人でさびしくないだろうか。いや、恵梨ちゃんも壱くんも家にいるだろうからさびしくはないか。
と。一人で納得した。
誕生日会が終わると、白虎から、敵の居場所を聞いた。
どうやら、彩七家でいま使われていない茶家の屋敷に潜んでいるらしい。
それなら、この近辺で騒動がおきていたことが納得できた。
茶家。茶太保が、霄太師に対し差を感じていた。
そして、亡くなった。
そのあたりのことを聞いた。
霄太師は、仙だから、やすやすと勝てるはずがないけど
でもそれでも努力する姿はすごいと思う。
その茶太保がなくなってからは茶家はだれも住んでいないと。
ならば、事をおこすのは
皆が寝静まったころだ。
その夜、神将たちを連れて、茶家に侵入するの姿があった。
若葉・・・・貴方を救いにいくから。
大丈夫。私はいまでも貴方を友だと思っている。
ずっと、これからもずっと・・・。