6.怒らせると恐い




「ここは・・・どこだ?」

-応えよ-

「だれだ?」

-応えよ、さすればお前の願いかなえてやろう。-


それは、悪魔の誘惑。
悪魔なんてそんな生易しいものじゃない。

これは・・・

窮奇だ。




ピピピピピピ


「?!」

時計のアラームがなる。
私は全身汗だくでおきた。

あれは・・・隣の席になった・・・。平山くん。
やはり彼はなにかがあるのだろう。


「おはようございます様。」
「おはよう太裳。」
「どうかされました?」

これは、夢だ。だけど。陰陽師の見る夢には意味がある



「太裳。すぐに神将をみんな集めて。」
「分かりました。」


数分もしないうちにリビングに神将があつめられた。
例のごとく天空は異界にいる。貴船でしたように天后と玄武の水鏡でつなぐ。


朝食が並んでいる無駄に長いテーブルを囲むように全員椅子に座った。
話がながくなるからとみんなを座らせた。

「それで、何があった。」
紅蓮がまず口を開いた。





「あなたたちが昔倒した窮奇。蘇っている。いえ、正確には生き延びている。」
「な、なんだと!?」

朱雀は驚いていう。
よく見ると、神将たちが驚いている。

「昨日からみたゆめが正しければ、山海経にもきちんと記されている強敵がほかにも。」
私は、慎重に話をしていった。

「降魔の剣だけではむりだということか?」
宵藍が、口を開く。
たしか昔の話によると、天空の創った剣を届けたのが宵藍だという。




「降魔の剣。それは必要だと思う、だけれど一回しか使えない降魔の剣。最低でも4つ。」
「4つ?どういうこと?」

太陰が座ったり立ったりしながら、聞いてくる。
だまって聞いていられないのだろう。

「山海経と夢の道導。それが正しければ、窮奇と同等、あるいはその上をいく異形がほかにもいる。名前は渾沌、饕餮、檮木兀」

「あれ以上なの?!あのときには闘将2人も窮奇とたたかってたのよ?!一気にきたら・・」

「太陰。同じ同胞を下にもっていかないの。信じなきゃだめでしょう。」





「だって、だって、!。あの時昌浩は殺されかけて」

「私は、昌浩様ではないわ。」

きっぱりと言い放つ。登校時間はとうに過ぎている。
今日は遅刻か、あるいは欠席だな。とか思いながら。
太陰が神将を、同胞を。
私の最高の家族を貶しているような気がしてすこし苛立った。
神将のあなたがそれをいうの?という感じだ。


「千年もの時をかけて。あなたたちの力は落ちていったのかしら?紅蓮。宵藍。彩輝。慧斗」





女神と人間との合いの子のは神気を上げる。黒かった髪も紫紺に染まり。瞳も同等。
女神は、神の中でも上位のものだ。貴船の龍神もしかり。その娘であるは、しっかりと女神の血が通っている。

今は、人間として生きているが、彼女の敬称は、神姫。次期女神だ。

「俺は、昔には負けない自信がある。」
「騰蛇とまともに戦っても生き残る自信がある。」
「何だと!?」

紅蓮と宵藍が喧嘩をはじめる。

「・・・お前が俺の二つ名を呼ぶときは、怒っているときが大半だな。」
「私らは、ただ千年もお前を待っていたわけではないぞ。」

闘将の決意はみな同じだ。






「だ、そうよ。太陰。」

太陰は、ひきつった笑みを浮かべていた。






すぐ隣で


「我はが怖い。」
と白虎にいっている玄武がいた。

戻る